金野:
入社時のメカニック研修で初めてお会いしました。メカニック研修というのは、エンジニア職以外の職種の新人が実際に工場でエンジニアの業務を体験するカリキュラムで、 私のときは 6ヵ月間実施されていました。小川さんの代はもう少し期間が短かったよね。
小川:
そうですね、私は9月に営業になったばかりなのですが(2021年 12月インタビュー実施時点)、金野さんにはメカニック研修と社会人マナーを身に着ける初期研修でお世 話になりました。お互い配属されている店舗が異なるため普段は接点が少ないのですが、金野さんは有名人ですから、もちろんよく評判はお伺いしています。先輩方からと ても愛されているといいますか、生意気な言い方をすると、可愛がられていらっしゃるイメージです (笑 )。
金野:
そうかな、そうかもしれない (笑 )。小川さんの配属先の店長には大変お世話になったので、小川さんの目線だと特にそう感じるのかもしれませんね。実は店長は、以前私の配属先で勤務されていた時期がありまして、社会人なりたてで何もできないゼロからの出発の時代に本当にお世話になったんです。その頃の関係性が、勤務先が別々になった今でも継続しているんですね。
小川:
私にとっては『愛されキャラの金野さん』という印象の面白い先輩です (笑 )
金野:
そんなに印象づける機会があったかな…。そういえば小川さんとは、本社で新型車の VTRを作るときにも何回か一緒に仕事をしましたね。気が付かないうちに、後輩には いろいろ見られているものだなあ。
金野:
やはりメカニック研修ですね。実際にツナギを着て工場で作業をします。期間限定で見習いエンジニアとして働くイメージです。少し専門的な話になりますが、ブレーキを分 解する手前の作業までは実施するので、かなり本格的だと思います。
小川:
私も同じくメカニック研修です。エンジニアの仕事が初めてということもありましたが、自分の負けず嫌いが強く発揮された研修だったので印象深いです。作業の出来や進み具合について同期と比較される場面があったのですが、私は遅れをとっていた場面が多かったため、悔しい思いを沢山しました。そのせいか、他の場面では絶対負けたくないという気持ちが強まりました。研修期間は 3ヵ月でしたが、十分濃密な経験をさせて頂いたと感じています。
金野:
わかるなあ…私も同じく負けず嫌いです。周りの先輩も、表には出さないけど負けず嫌い。私のときは 6ヵ月の研修期間だったけど、確かに 3ヵ月くらいで十分な気もする。 今の研修期間の設定は良いバランスですね。
小川:
そうですね、3ヵ月で大方のところは網羅できるようになります。ただ、金野さんはご自身でナビを実装できるレベルまでスキルアップされたと聞いています。本当にすごいですよね。
金野:
そうかな。でも確かに、他の営業担当に比べるとエンジニア周りの仕事が良くできると言われるよ。営業職とはいえ、簡単な修理作業くらい自分でできるようになれば、お客様をお待たせする時間も短くて済むからね。入社初期の研修が、お客様満足度向上や自分の実績を上げる一助になっていると考えると、やはり入社初期の研修は大切だなと思います。
金野:
私は車が好きでこの業界に入ってきました。とはいえこの仕事をするようになってから、入社時に抱いていた『好き』は、あくまでも消費者の立場で得られる知識からくるものだと気が付きました。研修は、それが座学でも実践訓練でも、車の本質や車の本当の知識を身に着けることができました。車が好きな自分にとっては素晴らしい経験でした。
小川:
私は、研修を受ける前はまったくのノウハウゼロの状態で、何をどうして良いかわからない状態でしたが、研修を受けるうちに、少なくとも何から始めればよいかがわかるようになりました。それに、商品知識も身に付いたので自信が持てるようになりました。
金野:
小川さんはもともと車好き?
小川:
もともと車は好きです。大学の工場見学で自動車工場に行ったことがあったのですが、改めて車についてじっくり見る機会に恵まれ、繊細なのにダイナミックな魅力を持つ車に感銘を受けました。私は作る立場ではなく、魅力的な車を販売する立場になりたいと考え、営業を志望しました。
金野:
なるほどね。今にして思えば自分もそうだったけれど、車好きだけでは良い営業にはなれないから、社会人の切り替わりのタイミングでいち社会人としての振舞い方をしっかり学べたのは大きかったと思いますね。
小川:
営業活動をはじめ仕事全般についてなのですが、やることが多すぎて全部手につかなくなってしまうんです…。何かに取り組むときの優先順位について、どのように考えて決めていますか?
金野:
やるべきことを、大小問わず細かくリストアップすることが大切ですね。そのなかでも、お客様対応を優先する考え方で、期限が近いものから実施することがポイントです。 携帯電話のリマインダー機能をこまめに設定したり、大きなカレンダーを用意して期日から逆算しやすいように印をつけるなど、ツールをうまく活用する工夫をしてみたらいいんじゃないかな。
小川:
やるべきことのリストアップについては、自分ではやっていたつもりですが徹底できていなかったかもしれません。さっそくやってみます。
金野:
とはいえ自分も小川さんくらいの時期は、何からやって良いかわからず、しょっちゅう優先順位を間違えていました。やるべきことを紙に書き出し、取り組みやすいことから着手してどんどん消化していきましたね。そのほうが精神的にも楽になりますから。頑張ってください!
金野:
車や周辺商品の知識を習得するためのサポートは手厚いと思います。そのおかげで、お客様に正確な情報をお伝えすることができます。ただ、コミュニケーションをうまくとることができなければ、せっかくの正しい情報も伝えることができません。実践で正しい情報を伝える努力の仕方も同時に学んでいます。
小川:
定期的にテストがあります。営業業務に限定するのではなく、店舗がどうあるべきか、お客様にどのように対応すべきかという観点からも出題されます。テストを受けたあと、 3ヵ月間、自分の答えを自分で実践できたかどうか自己評価をし、店長にも評価していただく仕組みです。ご指摘頂いたことを早く改善できるよう心掛けていますが、なかなかできないことが多くて…。特に、お客様目線での仕事ができていないと自分で感じます。例えば、営業の目線だと旬の車をおすすめしたくなるのですが、お客様が求めていらっしゃる車やサービスは必ずしもそうでない場合があります。お客様が必要としていることをしっかり考えて提案できるようになりたいです。
金野:
わかるなあ。自分がわからないことは提案したくない、避けたいと思うのが営業の心理ですよね。でも、テスト・自己評価・店長のフィードバックのおかげで、自分の課題を 明確に把握している様子で何よりです。課題が明確だと努力する方向性も定まってくるので成長も早いと思いますよ。 研修で教わったことも大切ですが、現場で得た実践的な知識や経験値はやはり違います。研修で学んだことは、あくまでもスタンダードな考え方であり、テンプレートのようなもの。その先で必要な応用力は、自分自身で身に着けていく姿勢が大切です。
金野:
実体験ベースで言えば、人と話すのが好きであることはもちろん大切ですが、それだけでなんとかなるほど甘くはないと感じます。自分が頑張ったつもりでも、自分の評価を決めてくださるのはお客様ですからね。価値をご提供して認めていただくために、明るく元気に努力できる方であれば問題ないと思います。入社時にゼロからのスタートでも、一人前になるためのサポートは手厚いため安心してください。迷ったら一度人事の方に話を聞いてみてはいかがでしょうか?
小川:
私は実は人見知りのところがあるんです。最初は、店舗の社員はもちろん、同期ともどのように接すれば良いかわかりませんでしたが、とにかく皆さん良い方々ばかりで本当に助けて頂いています。よく話しかけてくださる方、何を質問しても自分が納得するまで答えてくださる方など、多くの方に支えて頂いています。営業職なので、ノルマや数字を達成するために努力するのは当たり前です。それを乗り越えられるのは、周りの方のサポートがあってこそです。